「温湿度センサー」の検索結果:12件

サーバールームの温湿度監視システム比較|センサーの設置位置と異常通知

サーバールームの温湿度監視システム比較|センサーの設置位置と異常通知

サーバールームの温度は、空調機の設定値だけでは判断できません。ラックの吸気側と排気側、上段と下段、空調機からの距離、機器の実装密度によって局所的な温度差が生じるためです。 安定した監視には、代表性のある測定点、異常を見逃さない記録間隔、夜間・休日にも届く通知、通信障害時の記録、漏水や停電を含む対応手順が必要です。本記事では、センサーの設置方法と、日本市場で選べる温湿度監視システムを簡潔に比較します。 サーバールームの温度・湿度をクラウドで常時監視し、異常を早期に把握するイメージ 要点 室内中央の1台だけでなく、重要ラックの吸気側を監視する ラック上段・中段・下段の温度差を導入時に確認する 空調吹出口の直下や排気熱が直接当たる場所を代表点にしない 高温だけでなく、高湿度・低湿度、オフライン、電池残量も通知する 通信停止中もデータを保持できる機器を選ぶ 空調配管や床下がある場合は漏水監視も検討する 製品価格だけでなく、親機、クラウド、保守、校正を含む総構成で比較する JEITAのデータセンター向け資料では、IT機器の安定稼働と空調省エネルギーを両立するため、温度・湿度などの環境条件を把握し、施設と機器に応じて管理する考え方が示されています。すべてのサーバールームに一律の設定値を当てはめるのではなく、使用機器の仕様と運用方針に基づいて管理値を決めることが重要です。 JEITA「日本の省エネ型データセンターにおけるIT機器の環境条件ガイドライン」 1.サーバールームで監視したい項目 基本となるのは温度と相対湿度です。設備構成とリスクに応じて、次の項目も組み合わせます。 監視項目 確認できるリスク 温度 空調停止、局所的なホットスポット、ラック過密 湿度 結露リスク、乾燥時の静電気リスク 漏水 空調ドレン、冷却配管、天井・床下からの水漏れ 電源状態 停電、監視装置やネットワーク機器の電源断 機器オフライン 通信障害、電池切れ、センサー停止 扉の開閉 入退室や扉の閉め忘れによる環境変化 温湿度センサーだけを設置しても、停電時にルーターとアクセスポイントが停止すれば、クラウド通知は送れません。センサー、ネットワーク機器、通知経路、UPS、現場対応を一つのシステムとして設計します。 2.温湿度センサーの設置位置 ラックの吸気側を優先する サーバーが実際に取り込む空気を把握するには、ラック前面の吸気側が重要です。導入時は上段・中段・下段で温度を比較し、差が大きい場合は常設点を増やします。 代表測定点として避けたい場所は次のとおりです。 空調吹出口の直下 サーバー排気が直接当たるラック背面 出入口のすぐ近く 外壁や窓に密着した場所 UPSや電源装置の発熱を局所的に受ける場所 ラック背面の排気温度も設備診断には有用ですが、吸気環境を代表する値とは分けて管理します。クラウド上の名称も「ラックA・前面上段」のように、場所と役割が分かる形式にします。...

サーバールームの温湿度監視システム導入ガイド|センサー配置・漏水・アラート対策

サーバールームの温湿度監視システム導入ガイド|センサー配置・漏水・アラート対策

サーバールームの空調設備が夜間や休日に停止しても、サーバー、ストレージ、ネットワーク機器、UPSは熱を発生し続けます。 このとき、室内の壁に取り付けた空調用温度計が正常値を示していても、ラック上部や機器の吸気口では温度が上昇している可能性があります。担当者が異常に気付くまでに時間がかかれば、機器の性能低下、保護停止、サービス停止につながるおそれがあります。 信頼性の高い環境監視を実現するには、単に温湿度センサーを置くだけでは不十分です。 IT機器が実際に吸い込む空気を測定する ラック内の高さ方向の温度差を確認する 空調機や配管からの漏水経路を監視する 停電・通信障害中も記録を継続する 異常を担当者へ確実に通知する 通知後の確認・復旧手順を決める 本記事では、小規模な社内サーバー室から複数ラックを備えた設備までを対象に、温湿度センサー、漏水検知器、ネットワーク、クラウド、アラートを一つのシステムとして設計する方法を解説します。 サーバールームでは、ラック吸気側の温湿度を継続的に監視することが重要です。 要点 サーバールームの環境監視では、「部屋の平均温度」ではなく、IT機器の吸気環境を把握することが重要です。 温湿度センサーは、ラックの吸気側を基本に配置します。導入時には上段・中段・下段を仮測定し、温度差が大きいラックや重要ラックには複数の測定点を設けます。 漏水センサーは、空調機、ドレン配管、冷却水配管、加湿器、天井配管、床下など、実際に水が流れる可能性のある経路へ設置します。 また、監視装置が測定を続けていても、ネットワーク、ルーター、クラウド、メールサーバーのいずれかが停止すれば、遠隔アラートが届かない場合があります。ローカル記録、バックアップ電源、複数の通知先、必要に応じた携帯通信を組み合わせてください。 JEITAの「日本の省エネ型データセンターにおけるIT機器の環境条件ガイドライン」は、IT機器の環境条件について複数のクラスを定義し、ASHRAEのガイドラインとの関係、日本の気候、空調設計、静電気、塵埃なども含めて整理しています。JEITA「日本の省エネ型データセンターにおけるIT機器の環境条件ガイドライン」 したがって、インターネット上で見かける一つの温度範囲を、すべてのサーバールームへ一律に適用するのは適切ではありません。設置機器のメーカー仕様、保証条件、施設の可用性要件、空調構成に基づいて管理値を決める必要があります。 1.機器を選ぶ前にサーバールームを調査する 最初に、サーバールームの熱、空気、水、電源、通信経路を調査します。 IT機器とラック ラックの台数と配置 ラックごとの消費電力と発熱量 高密度機器が搭載されたラック サーバー、ストレージ、ネットワーク機器の位置 各機器の吸気方向と排気方向 ラック上段・中段・下段の温度差 空きスペースのブランキングパネル ラック扉や側板の開閉状態 一般的なサーバーは前面から吸気して背面へ排気しますが、ネットワークスイッチなどには側面吸気・側面排気の機器もあります。 センサーを「ラック前面」に統一するのではなく、重要機器が実際に空気を吸い込む場所を確認してください。 空調と空気の流れ 空調機の台数と運転方式 給気口と還気口 床吹き出し口 天井からの給気 コールドアイルとホットアイル ラック列の端部 温風の回り込み 空調機停止時の温度上昇速度...

美術館・博物館・収蔵庫の温湿度監視システム比較|文化財を守るセンサーの選び方

美術館・博物館・収蔵庫の温湿度監視システム比較|文化財を守るセンサーの選び方

美術館や博物館の展示室・収蔵庫では、温度と相対湿度の変化が資料の寸法変化、腐食、結露、カビなどのリスクに関係します。しかし、すべての文化財に共通する「唯一の正解値」があるわけではありません。材質、劣化状態、これまでの保存環境、展示ケースの構造、館の保存方針を踏まえて管理目標を決める必要があります。 重要なのは、センサーの精度だけではなく、継続記録、測定点の代表性、通信障害時の欠測対策、異常時の連絡手順までを一つの仕組みとして設計することです。 美術館・博物館の収蔵庫で温湿度を継続監視し、文化財の保存環境を確認するイメージ 要点 温湿度の目標値は資料の材質と保存履歴に基づいて決める 平均値だけでなく、急激な変動と継続時間を確認する 展示室、展示ケース、収蔵庫、外気を必要に応じて別々に測定する 出入口、外壁、空調吹出口の直近を代表測定点にしない 通信停止中も記録を保持できる機器を選ぶ 校正・精度確認、電池交換、データ出力まで含めて比較する 文化庁が公開したキトラ古墳壁画保存管理施設の資料でも、展示室、展示ケース内、壁画保管室、出土品保管室を分け、10分間隔で温湿度を継続測定しています。つまり、文化財の環境管理では、設定値だけでなく場所ごとの履歴を残すことが重要です。文化庁「キトラ古墳壁画保存管理施設における保存環境について」 1.データロガーとIoT監視の違い 単体データロガーによる巡回回収と、複数室をクラウドで確認するIoT遠隔監視の構成例です。 データロガー 温湿度を本体に保存し、巡回時にデータを回収する方式です。小規模な展示ケースや調査用の仮設測定に導入しやすく、ネットワークがない場所でも記録できます。一方、異常をその場で把握できるか、回収作業を誰が行うかを確認する必要があります。 IoT遠隔監視 測定値を無線LAN、特定小電力無線、LoRaなどで親機やクラウドへ送信する方式です。離れた収蔵庫や複数館をまとめて確認し、しきい値超過やオフラインを担当者へ通知できます。 ただし、通信回線があれば安心というわけではありません。センサー本体またはゲートウェイにローカル記録があり、回線復旧後に元の測定時刻で補完できるかを確認してください。 2.文化財向け温湿度センサーの選び方 精度と長期安定性 仕様表では測定範囲、精度保証範囲、温度精度、湿度精度、分解能を分けて確認します。0.1%RH単位で表示されても、測定精度が0.1%RHであるとは限りません。 複数室の比較ではセンサー間の差も重要です。導入前に同じ場所へ並べて測定し、差が大きい機器は点検や校正を行います。 急変を検知できる記録間隔 記録間隔が長すぎると、開館・閉館、搬出入、空調切替、加湿器停止などに伴う短時間の変化を見逃す可能性があります。初期調査では短めに記録し、環境変化を把握した後に電池寿命やデータ量とのバランスを調整します。 ローカル記録とデータ出力 監査、貸出、保存処置の検討に使う場合は、グラフ表示だけでなく、測定時刻を含むCSVなどの元データを出力できることが重要です。クラウド保存期間、ユーザー権限、API、契約終了時のデータ取得方法も確認します。 校正と保守 湿度センサーは経年変化や汚れの影響を受けることがあります。メーカーの校正サービス、センサー交換の可否、校正証明書の有無、館内の基準計器との比較手順を確認してください。 複数の温湿度センサーを基準計器と比較し、個体差や経年変化を確認します。 2. センサーの設置位置 棚の中央付近には代表測定点を設け、出入口・外壁・空調吹出口付近はリスク監視点として分けます。 代表測定点は、守りたい資料が置かれている空気環境を測れる位置に設けます。 展示ケース内は資料に近い位置。ただし来館者から目立たず、資料へ接触しない場所 収蔵庫は棚の中央付近を基本とし、上段・下段や奥行き方向の差も事前調査する 展示室は作品周辺の高さを考慮し、壁面や天井付近だけで判断しない 空調吹出口、加湿器、除湿器、照明、出入口、外壁、窓の直近を代表点にしない 一方、空調吹出口付近や外壁側は「リスク監視点」として有効です。東京文化財研究所の収蔵庫調査では、吹出口付近のスチール棚について、周辺空気の温湿度と棚の表面温度を継続測定し、露点との関係を評価しています。代表点とリスク点を分けることで、室全体の変化と局所的な結露リスクを区別できます。東京文化財研究所「収蔵庫内の温湿度環境とスチール棚の表面温度」 新規導入時は、常設予定数より多いロガーを仮設し、開閉館、季節、空調運転、資料の搬出入を含む温湿度分布を確認してから設置位置を確定する方法が有効です。 4.アラートは保存管理手順と結び付ける...

湿度センサーの測定原理|相対湿度・露点温度・結露の関係

湿度センサーの測定原理|相対湿度・露点温度・結露の関係

湿度センサーの表示が80%RHになったとき、「空気中の水分量が増えた」とは限りません。空気中の水蒸気量がほぼ同じでも、温度が下がれば相対湿度は上昇するためです。 この関係を理解するには、相対湿度だけでなく、露点温度と表面温度も確認する必要があります。 特に倉庫、サーバールーム、温室、食品施設、研究室では、結露が製品劣化、腐食、カビ、絶縁不良、センサー故障につながる可能性があります。 本記事では、湿度センサーの測定原理と、相対湿度・露点温度・結露の関係を解説します。 湿度監視では、相対湿度の数値だけでなく、温度、露点温度、結露の有無を合わせて確認します 要点 相対湿度は、現在の水蒸気圧と同じ温度における飽和水蒸気圧の比 同じ水蒸気量でも、温度が下がると相対湿度は上昇する 露点温度は、空気を冷却したときに水蒸気が凝結し始める温度 壁面や配管などの表面温度が露点温度以下になると、結露しやすくなる 一般的な電子式湿度センサーは、静電容量または電気抵抗の変化を利用する 測定範囲が100%RHまであっても、結露状態での連続使用を保証するとは限らない 結露リスクの管理では、温度と湿度を同じ位置・同じ時刻で測定することが重要 1.相対湿度とは 相対湿度は、その温度で空気が保持できる最大水蒸気量に対して、実際にどの程度の水蒸気が含まれているかを表す指標です。 厳密には、次のように表されます。 相対湿度(%RH)=水蒸気圧 ÷ 同じ温度の飽和水蒸気圧 × 100 気象庁も、相対湿度を飽和水蒸気圧に対する水蒸気圧の比として説明しています。気象庁「地球温暖化予測情報 第8巻・第5章」 空気が保持できる水蒸気量は温度によって変わります。暖かい空気ほど多くの水蒸気を保持でき、冷えると保持できる量が少なくなります。 そのため、加湿や除湿をしていなくても、室温が下がるだけで相対湿度が上昇することがあります。 2.露点温度とは 露点温度とは、空気を冷却したときに、水蒸気が凝結し始める温度です。 例えば、室温が25℃で相対湿度が60%RHの場合、露点温度は概算で約17℃です。窓、壁、配管などの表面温度が約17℃以下になると、その表面で結露する可能性があります。 気温 相対湿度 概算露点温度 25℃ 40%RH 約11℃ 25℃ 60%RH 約17℃ 25℃ 80%RH 約21℃...

温室・ビニールハウスの環境モニタリング入門|温湿度・CO₂センサーの選び方

温室・ビニールハウスの環境モニタリング入門|温湿度・CO₂センサーの選び方

温室やビニールハウスでは、同じ施設内でも作物の高さ、日射、換気窓、暖房機、循環扇、カーテン、CO₂施用口などの影響により、温度・湿度・CO₂濃度が場所ごとに異なります。 そのため、環境モニタリングを導入する際は、単に高精度なセンサーを購入するだけでは不十分です。「どの作物、どの高さ、どの環境制御区画を代表する値なのか」を明確にし、測定、通信、記録、アラート、現場対応までを一つのシステムとして設計する必要があります。 本記事では、温湿度・CO₂センサーの選び方、設置場所、必要台数、LoRaなどの通信方式、データ管理、試運転、保守に加え、日本市場で導入できる製品の違いを解説します。 温室向け温湿度・CO₂センサーは、測定目的と必要な仕様を整理して選定します。 要点 温室用センサーを選ぶ際は、次の点を確認します。 「表示分解能」と「測定精度」を混同しない 精度が保証される温度・湿度範囲を確認する 高湿度域で使用する場合は、結露後の復帰特性も確認する 飽差を利用する場合は、温度と湿度を同じ条件で測定する CO₂は推定値ではなく、NDIRなどで直接測定する製品を選ぶ CO₂センサーの精度は「±ppm」と「読み値に対する割合」の両方を見る 自動補正機能が温室のCO₂施用条件に適しているか確認する 電池寿命は測定間隔、通信頻度、周囲温度によって変化する 本体と感知部の保護性能を分けて確認する 校正、センサー交換、データ出力まで含めて比較する 日本施設園芸協会の資料でも、精度だけでなく、高温、多湿、塵埃、結露などへの耐性、データ保存、応答性、保守性がセンサー選定上の重要事項として示されています。日本施設園芸協会「環境計測用センサと植物工場での利用」 1.最初に「何を判断するための測定か」を決める 必要なセンサー性能は、データの用途によって異なります。 測定目的 重視する性能 選定時の注意 日常的な環境確認 安定性、見やすさ、記録機能 必要以上の精度より、継続記録と保守性を重視 高温・低温の異常検知 測定範囲、応答性、警報機能 通常時だけでなく設備停止時の温度も想定 飽差の確認 温度・湿度精度、同時測定 温湿度の誤差が計算結果に影響する CO₂施用の評価 CO₂精度、応答性、校正 施用濃度をカバーする測定範囲が必要 複数棟の比較 センサー間差、時刻同期 個体差や校正状態が比較結果に影響 研究・実証試験 精度、再現性、データ出力 校正証明や生データ出力が必要な場合がある...

温室・ビニールハウス向け環境モニタリング比較|温湿度・CO₂・LoRaの選び方

温室・ビニールハウス向け環境モニタリング比較|温湿度・CO₂・LoRaの選び方

温室やビニールハウスでは、同じ施設内でも日射、換気、暖房、細霧、作物の生育状況によって温度や湿度が異なります。 環境モニタリングシステムを導入すると、温湿度やCO₂濃度を継続的に記録し、異常の早期発見や、換気・暖房・CO₂施用の見直しに活用できます。 ただし、製品によって測定項目、無線方式、クラウド機能、ローカル記録、必要な親機が異なります。単体センサーの精度だけでなく、温室全体をどのように監視し、測定データをどの管理行動へ結び付けるかを考えて選ぶことが重要です。 本記事では、日本市場で導入できるUbiBotと、日本メーカーが提供するT&D、みどりモニタを取り上げ、温室への導入目的から公平に比較します。 温室内の温湿度・CO₂データを継続的に記録することで、環境変化を遠隔から確認し、換気や暖房の判断に活用できます。 要点 温室向け環境モニタリングシステムは、次の条件を基準に比較します。 必要な測定項目 測定範囲と精度 高湿度や結露への対応 センサー側の記録容量 LoRa、Wi-Fi、4Gなどの通信方式 ゲートウェイや親機の必要性 通信障害時のデータ保持 クラウドの保存期間と利用料金 CSV、API、外部出力への対応 校正、修理、交換部品などの保守体制 複数棟や長いハウスに多数のセンサーを配置する場合は、長距離・低消費電力のLoRaが有力な選択肢です。一方、小規模施設ではWi-Fi、温室制御までまとめて導入する場合は施設園芸専用システムが適することもあります。 日本施設園芸協会の資料でも、施設内センサーについて、精度だけでなく、高温・多湿・塵埃・結露への耐性、応答性、データ保存、保守性を含めて選定することが重要とされています。日本施設園芸協会「環境計測用センサと植物工場での利用」 1.最初に測定目的を決める 製品を比較する前に、「何を判断するために測定するのか」を整理します。 測定目的 主な測定項目 選定時に重視する点 高温・低温の異常検知 温度 測定範囲、応答性、アラート 結露や高湿度の把握 温度、湿度 高湿度域の精度、結露後の復帰 飽差の確認 温度、湿度 同一位置での温湿度測定、計算機能 CO₂施用の評価 CO₂ NDIR方式、測定範囲、校正 複数棟の一元管理 温湿度、CO₂など 通信距離、クラウド、権限管理 環境制御との連携...

ISO/IEC 17025で求められる試験室の環境条件管理|温湿度記録と逸脱対応

ISO/IEC 17025で求められる試験室の環境条件管理|温湿度記録と逸脱対応

「ISO/IEC 17025対応の試験室は、温度23℃・湿度50%に保つ必要がある」と考えられることがあります。しかし、ISO/IEC 17025は、すべての試験室に共通する一律の温湿度を規定しているわけではありません。 試験室が管理すべき条件は、実施する試験・校正方法、使用する設備、試料の特性、測定不確かさ、顧客要求などによって異なります。 重要なのは、必要な環境条件を根拠に基づいて決定し、試験結果の妥当性に影響する場合は監視・制御・記録することです。管理範囲から外れた場合には、単に室温を戻すだけでなく、実施中または完了済みの試験結果への影響を評価する必要があります。 試験結果の信頼性を支える、試験室の温湿度モニタリング 要点 ISO/IEC 17025には、全試験室共通の温湿度設定値はない 試験方法、設備仕様、測定不確かさなどから管理条件を決める 環境条件が結果の妥当性に影響する場合は監視・制御・記録する 管理値とアラート値は、測定器の誤差を含めて設定する 環境逸脱時は、試験の停止、試料保護、影響評価、記録を行う 温湿度センサーにも適切な校正または精度確認が必要 IoT監視は早期発見に有効だが、導入だけでISO/IEC 17025適合になるわけではない 1.ISO/IEC 17025とは ISO/IEC 17025は、試験所および校正機関の能力、公平性、一貫した運営に関する国際規格です。日本では、対応する国内規格としてJIS Q 17025:2018が発行されています。 公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)は、ISO/IEC 17025に基づく試験所・校正機関の認定を実施しています。また、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)が運営するJCSSでは、校正事業者がISO/IEC 17025に適合しているかを審査し、計量法に基づく登録を行っています。 ISO/IEC 17025認定は、温湿度センサーやデータロガー単体に与えられるものではありません。試験所の要員、設備、方法、記録、計量トレーサビリティ、結果の妥当性などを含む業務全体が評価されます。 JAB「試験所・校正機関(ISO/IEC 17025)」/NITE「計量法校正事業者登録制度(JCSS)」 2.試験室の環境条件に関する基本要求 JIS Q 17025:2018の箇条6.3では、施設および環境条件について取り扱っています。 実務上のポイントは、次のように整理できます。 試験・校正に適した施設と環境を用意する 必要となる環境条件を文書化する 結果の妥当性に影響する場合は監視・制御・記録する 環境条件が結果を無効にするおそれがある場合は、活動を開始または継続しない 区域への立入り、汚染防止、相互干渉などを管理する 管理対象は温度と湿度だけとは限りません。...

スマートパッケージング研究でUbiBotセンサーはどう参照されたか|研究レビューを解説

スマートパッケージング研究でUbiBotセンサーはどう参照されたか|研究レビューを解説

食品包装の内部で湿度変化を検知できれば、密封不良や水分侵入による品質変化を早期に把握できる可能性があります。 Purdue大学などの研究チームは、金属蒸着紙へレーザー加工を施し、電池を使わずに湿度変化を無線で読み取る紙ベースのセンサーを開発しました。この研究論文では、UbiBotのIoTセンサーが既存の市販温湿度モニタリングシステムの一例として参照されています。 ただし、UbiBot製品を使って実験データを取得した研究ではありません。本記事では、論文におけるUbiBotの位置付けと、研究用パッケージセンサーと市販の環境モニタリングシステムを組み合わせる可能性を、事実関係に沿って解説します。 スマートパッケージング研究と保管環境のIoTモニタリング 研究概要 項目 内容 論文名 Wireless Humidity Sensor for Smart Packaging via One-step Laser-Induced Patterning and Nanoparticle Formation on Metallized Paper 掲載誌 Advanced Electronic Materials 公開年 2022年 DOI 10.1002/aelm.202101149 主な研究機関 Purdue University 研究対象 スマートパッケージング向けの紙ベース無線湿度センサー センサー構成 金属蒸着紙、湿度感応型コンデンサ、平面スパイラルコイル 電源...

土壁・藁建築の熱湿気性能を長期計測|UbiBot GS1を用いた建築環境研究

土壁・藁建築の熱湿気性能を長期計測|UbiBot GS1を用いた建築環境研究

土、藁、竹、木材などの自然由来材料は、建築時の環境負荷を抑えられる可能性がある一方、実際の建物で温度や湿度を安定させられるか、長期的に検証する必要があります。 北京交通大学、ETH Zurichなどの研究チームは、中国甘粛省天水市に実大の農村住宅を建設し、流し込み土と藁断熱材を組み合わせた外皮の熱湿気性能を調査しました。 室内外の温度・相対湿度を8か月間記録するために使用されたのが、UbiBot GS1-AL4G1RSです。取得データは季節ごとの室内環境評価に加え、EnergyPlusモデルの校正や運用時のエネルギー・炭素排出量推定にも利用されました。 流し込み土と藁を用いた実大建築の長期温湿度モニタリング 研究概要 項目 内容 論文名 Beyond Low-Carbon Buildings: implementation, hygrothermal performance, and LCA of poured earth and straw construction in rural China 掲載誌 Energy and Buildings, Volume 360, Article 117385 公開年 2026年 DOI 10.1016/j.enbuild.2026.117385 主な研究機関...

牛舎・畜舎の温度管理をIoT化するための導入ガイド

牛舎・畜舎の温度管理をIoT化するための導入ガイド

要点: 牛舎や畜舎の環境モニタリングでは、センサーを「設置しやすい壁面」に取り付けるのではなく、家畜が実際に過ごす高さと空気の流れを基準に測定点を決めることが重要です。 信頼性の高い監視システムを構築するには、代表性のある温湿度測定、畜舎内での通信試験、通信障害時のローカル記録、対応につながるアラート設定、さらに粉じん・水分・停電を考慮した保守計画を一体として設計する必要があります。 農林水産省は、近年の猛暑によって食欲不振、乳量低下、受胎率低下、家畜の死亡など、畜産・酪農への影響が深刻化していると説明しています。また、送風、散水・細霧、日よけ、屋根や壁の断熱などを主な暑熱対策として挙げています。(農林水産省「畜産・酪農の暑熱対策」) ただし、適切な管理基準は畜種、成長段階、飼養密度、換気方式、地域気候などによって異なります。インターネット上の一般的な温度表をそのままアラート値として使用せず、獣医師、飼養管理基準、農場の標準作業手順書などに基づいて設定してください。 1.機器を選ぶ前に畜舎を調査する 温湿度センサーの台数を決める前に、畜舎全体を一つの環境システムとして調査します。 確認すべき主な項目は次のとおりです。 家畜が休息、採食、飲水する場所 家畜が密集しやすい場所 子畜、疾病個体、高泌乳牛などを分けて管理する区域 給気口、排気ファン、カーテン、換気扇の位置 トンネル換気や自然換気の空気の流れ 散水設備、細霧装置、冷却パッド、暖房設備 日射を受ける壁面や透光性屋根の周辺 飲水器、敷料、ふん尿溝、洗浄区域などの水分発生源 電源、Wi-Fi、有線LAN、携帯通信の利用可否 センサーの点検・交換を安全に行える場所 畜舎導入前に確認する環境・設備・測定候補位置 日射を受ける壁面、ヒーターの直上、給気口の直下、飲水器の近くなどでは、局所的に温度や湿度が大きく変わる場合があります。このような場所は異常要因を調べる「リスク監視点」には適していますが、畜舎全体を代表する唯一の測定点として使用するのは適切ではありません。 通信環境も同時に確認します。金属製の壁、シャッター、飼料設備、換気設備、車両などは無線通信に影響する可能性があります。畜舎が空の状態だけでなく、通常の飼養状態や扉・カーテンを閉じた状態でも通信試験を行います。 2.家畜の高さと空気の流れに合わせて測定点を決める 代表測定点は、家畜が実際に感じる空気環境を測定できる位置に設置します。 センサーの高さを人の目線に統一するのではなく、畜種、飼養方式、寝床やケージの構造に合わせて決めることが重要です。同時に、家畜の接触やかじり、粉じん、水洗、結露、直接的な送風からセンサーを保護します。 長い豚舎や鶏舎では、空気が入口から出口へ移動する間に熱と水分を含むため、畜舎の前方・中央・排気側で環境が異なる場合があります。導入時の基本配置として、次の3区域を検討します。 給気側または空気流入区域 家畜が滞在する中央区域 排気側または下流区域 家畜の高さと空気の流れに合わせた測定点配置 乳牛舎では、休息区域、搾乳待機区域、家畜が密集する場所、送風機やスプリンクラーによって異なる微気候が生じる場所も確認します。 代表測定点として避けたい位置は次のとおりです。 ファンの風が直接当たる場所 給気口の直近 日射で温められる壁面 ヒーターの直上 飲水器やふん尿溝の直上 屋根に近く、上部に滞留した高温空気だけを測定する場所 新規導入時は、最終的に常設する台数より多い仮設センサーを配置し、昼夜、換気段階、カーテン開閉、給餌、洗浄、家畜密度の変化を含めて比較する方法が有効です。一度だけの測定結果ではなく、繰り返し現れる温湿度分布に基づいて常設位置を決定します。 3.温度だけでなく湿度と気流も考える 暑熱リスクは温度だけで決まりません。湿度、風速、日射、飼養密度、畜種、成長段階などが複合的に影響します。...

パッシブ冷却ブランケットの実証研究でWS1 Proを活用|温湿度データによる効果検証

パッシブ冷却ブランケットの実証研究でWS1 Proを活用|温湿度データによる効果検証

青果物は収穫後も呼吸と水分蒸散を続けます。高温・低湿度の環境では、軟化、しおれ、重量減少、色の変化などが進みやすくなります。 一方、電力や冷蔵設備を利用しにくい地域では、一般的なコールドチェーンをそのまま導入できるとは限りません。 Agroscope、Empa、Makerere Universityなどの研究チームは、木炭と麻布を利用した低コストのパッシブ冷却ブランケットを開発し、トマトの保管・輸送実験を行いました。UbiBot WS1 Proは、ブランケット内外の温度と相対湿度を記録するために使用されています。 本記事では、WS1 Proが研究で果たした役割、実験方法、得られた結果、日本で類似の環境モニタリングを行う場合の注意点を紹介します。 木炭入りパッシブ冷却ブランケットと温湿度モニタリングのイメージ 研究概要 項目 内容 論文名 Tackling postharvest tomato losses in tropical climates using a passive cooling blanket 掲載誌 Scientia Horticulturae, Volume 350, Article 114313 公開年 2025年 DOI 10.1016/j.scienta.2025.114313 主な研究機関 Agroscope、Empa、Makerere University、Wageningen University...

PMフィルターのコンディショニング研究でUbiBot WS1 Proを活用|温湿度記録と測定品質

PMフィルターのコンディショニング研究でUbiBot WS1 Proを活用|温湿度記録と測定品質

粒子状物質をフィルターに捕集し、捕集前後の質量差から濃度を求める重量法では、フィルターや捕集粒子に吸着した水分も測定値へ影響する可能性があります。 そのため、秤量前のフィルターを一定の温度・湿度環境になじませる「コンディショニング」と、その環境を継続的に記録することが重要です。 ポーランド科学アカデミー環境工学研究所などの研究チームは、PMフィルターのロボット秤量に影響する要因を検証した研究で、UbiBot WS1 Proと外部温湿度プローブTH30S-Bを使用しました。 本記事では、公開された査読論文に基づき、研究方法、WS1 Proの具体的な役割、研究結果、日本のPM2.5測定業務で参考にできるポイントを紹介します。 PMフィルターのコンディショニングと室内温湿度記録のイメージ 研究概要 項目 内容 論文名 Influence of environmental conditions, operational procedures, and filter material on robotic gravimetric weighing of particulate matter filters 掲載誌 Scientific Reports 公開年 2026年 DOI 10.1038/s41598-026-42411-4 主な研究機関 ポーランド科学アカデミー環境工学研究所、シレジア工科大学、ワルシャワ生命科学大学ほか 観測場所 ポーランド・ザブジェ市の都市バックグラウンド観測地点およびフィルター調整・秤量室...